「いただきヨシコ」って誰?何をしたの?逮捕された36歳女性の事件を解説

※本記事は執筆時点(2026年10月1日)の報道に基づきます。容疑は捜査中のものであり、確定したものではありません。

目次

はじめに

2026年9月30日、警視庁はマッチングアプリで知り合った60代の男性から約1350万円をだまし取った疑いで、36歳の女を逮捕しました。捜査員の間で「いただきヨシコ」と呼ばれていた、高松美子容疑者です。

「この呼び名は何?」「何をした人?」と気になってこの記事にたどり着いた方に向けて、報道されている範囲で、事件のあらまし・手口・そして自分を守るためのポイントを解説します。

「いただきヨシコ」って誰?基本プロフィール

まず、現時点でわかっている情報をまとめます。

項目内容
氏名高松美子容疑者
年齢36歳
職業不詳
呼び名いただきヨシコ(捜査員の間での呼称)
逮捕容疑マッチングアプリで知り合った60代男性から約1350万円をだまし取った疑い
逮捕日2026年9月30日(警視庁)

意外に思われるかもしれませんが、「いただきヨシコ」は本人がSNSなどで名乗っていた名前ではありません。嘘をついて男性から金銭をだまし取る手口から、捜査員の間で使われていた呼び名です。報道で一気に広まったため、まるでハンドルネームのようにも見えますが、由来はあくまで捜査サイドにある点に注意が必要です。

何をしたの?事件のあらまし

時系列で整理します。

  1. 2025年4月〜6月:マッチングアプリで知り合った60代の男性に対し、「親の病気」を理由に金銭を要求。数回にわたって現金を振り込ませ、合計約1350万円をだまし取った疑い
  2. 2026年9月30日:警視庁が詐欺容疑で逮捕

注目すべきは、一度にだまし取ったのではなく、約3カ月にわたって何度も少しずつ振り込ませていることです。

報道によると、高松容疑者は男性に直接会った際に、

  • 「お母さんが今度入院して、手術することになった」
  • 「お父さんがガンになり、入院していて手術する必要がある」

と話していたとされます(供述による)。父と母が相次いで病気になったという嘘により、男性は数回にわたって現金を振り込んだというわけです。

1350万円といえば、会社員が簡単に用意できる金額ではありません。それを3カ月の間に、複数回に分けて。この「分割型」の金銭要求は、1回あたりの金額が小さく見えるため本人も気づきにくく、気づいたときには手遅れになりやすいという特徴があります。

手口の詳細――なぜ「親の入院」で断れなくなるのか

この手口が成立する仕組みを、3段階に分けて考えてみます。

① 信頼関係の構築(マッチングアプリ) 初対面の相手に「お金を貸して」と言っても、送金する人はいません。まずはアプリでやり取りを重ね、恋愛感情や信頼関係を育てます。人間関係ができてからの相談は、断る心理的ハードルが格段に上がります。

② 具体的な事情の提示(親の病気) 「母が入院して手術する」「父ががんで手術が必要」。心理学的には、具体的な物語は抽象的な説明よりも強く人の心を動かすといわれます。「遊ぶお金が欲しい」と言われれば断れても、「親の手術費」と聞けば話はまったく別に見えてしまうのはそのためです。同情は、悪意に最も利用されやすい感情だと言えます。

③ 分割要求(数回に分けて) 一度に要求せず、数回に分けることで、1回あたりの負担と違和感を小さくします。社会心理学の「足掛け効果」に近く、一度小さな要求に応えると、人は次に大きな要求にも応えやすくなります。「今回だけ」という繰り返しの積み重ねが、結果として1350万円になります。

それでも疑えない理由――2つの心理

1つはサンクコスト(埋没費用)効果です。すでに振り込んだお金を無駄にしたくない思いが強いほど、「今断ればこれまでの分が返ってこない」と考え、要求に応じ続けてしまいます。「これを払えばこれまでの分を返せる」という要求のエスカレートも珍しくありません。

もう1つは認知的不協和です。「相手を好き」という気持ちと「お金を要求される」という現実が矛盾するため、心はどちらかをねじ曲げて矛盾を解消しようとします。そこで選ばれがちなのが「愛する人が嘘をついているはずがない」という解釈です。一度この解釈にたどり着くと、疑う自分に罪悪感を覚え、家族からの警告も耳に入らなくなります。

つまり、善意と恋愛感情が冷静な判断を妨げる構造そのものが、この手口の正体です。騙される側に特別な「隙」があるわけではなく、これらの心理は誰にでも働きます。だからこそ、次の章で触れる「自分を守る視点」が重要になります。

だまし取った金の行方と、浮かび上がる余罪

取り調べに対し、高松容疑者は「私がやったことに間違いありません」と容疑を認めたと報じられています。だまし取ったとされる金銭の使い道については、「ホストクラブに使った」と話しているとされます。

さらに注目されているのが、「300万円以上もらった人は4人います」「300万円以下は2桁います」という供述です。もし事実であれば、今回の60代男性以外にも複数の人物から金銭を受け取っていた可能性があります。

ただし、これはあくまで供述です。「金銭を受け取った人数」と「詐欺の被害者数」は一致するとは限らず、現時点で被害が報じられているのは今回の男性です。警視庁は余罪についても詳しく調べており、捜査の進展次第で事件の全体像が変わる可能性があります。

解説――ロマンス詐欺から自分と家族を守るチェックリスト

同じ手口は、残念ながら誰の周りにも起こり得ます。以下の5項目は、ご家族にも共有しておく価値があります。

  1. まだ会ったことがない相手からの送金依頼は、基本NG。 特にマッチングアプリで知り合った相手からお金の相談が来たら、詐欺を疑って間違いありません。
     
  2. 「家族の病気」「手術費」を理由にした要求は、一度立ち止まる。 具体的で切実な事情ほど断りにくいものです。焦らず、話を鵜呑みにしないことが第一歩です。
     
  3. 繰り返しを警戒する。 数万円のつもりが、繰り返すうちに百万単位になるのが「分割型」の手口です。「今回だけ」という言葉を信用しないことです。
     
  4. 信頼できる第三者に相談する。 恋愛感情が絡むと自分では冷静に判断できません。家族や友人、あるいは消費者ホットライン(188)など、身近でない相談先に話してみましょう。
     
  5. 既に送金してしまった場合は、すぐ警察へ。 振り込み直後で早いほど、取り戻せる可能性が上がります。

まとめと今後の注目点

  • 「いただきヨシコ」とは、マッチングアプリで知り合った60代男性から約1350万円をだまし取った疑いで2026年9月30日に逮捕された、高松美子容疑者(36)につけられた捜査員間の呼び名
  • 手口は「親の病気」という嘘を複数回使う、分割型のロマンス詐欺
  • 金銭は「ホストクラブに使った」と供述され、警視庁が余罪を調査中

今後の注目点は、①余罪の有無、②起訴の可否、③裁判で明らかになる詳細、の3点です。捜査が進み情報が更新されたら、本記事に追記します。

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